〜遺産の全体像がつかめないときの確認方法〜

亡くなった親の通帳が見つからない…どうすればいい?

「相続の手続きを進めたいけれど、
親が持っていた通帳や証券がどこにあるのかわからない…」

そんなご相談は少なくありません。

特に、親と離れて暮らしていた場合や、
金銭の管理を本人が一人で行っていたご家庭では、
【遺産の“全体像”が把握できない】という状況がよく起こります。

今回は、
遺産調査の手がかりが見つからないときに
どう対応すればよいのか──
行政書士の視点から、わかりやすくご紹介します。


● まずは自宅をくまなく確認

まずは、親の生活スペースや身の回り品を丁寧に確認しましょう。

探すポイントとしては、以下のような場所やものがあります:

  • 通帳やキャッシュカード

  • クレジットカードの明細書

  • 銀行・証券会社からの郵便物

  • 年金手帳・マイナンバー通知カード

  • 保険証券や不動産の登記関連書類

仏壇の引き出し、タンスの奥、電話台の収納スペースなど、
「家族があまり見ない場所」に保管されていることもあります。


● 通帳・カードが見つかったら銀行に確認

通帳やキャッシュカードが見つかったら、
記載されている金融機関に問い合わせを行いましょう。

相続人であれば、以下のような情報の照会が可能です。

  • 残高証明書

  • 過去の取引履歴(最長10年程度)

  • 定期預金・外貨預金の有無

  • ローン・借入の有無

※金融機関によっては、
「戸籍謄本」「相続人全員の同意書」などが必要となる場合があります。


● 銀行がわからないときの対処法

全国銀行協会の「預金等照会制度」を活用

親がどの銀行に口座を持っていたか分からない場合は、
「全国銀行協会」の預金等照会制度を利用することで、
加盟銀行に対して一括で調査依頼を出すことができます。

👉https://www.zenginkyo.or.jp/

申請には、以下の書類が必要です:

  • 死亡診断書または除籍謄本

  • 相続人であることを証明する戸籍一式

  • 本人確認書類(運転免許証など)

  • 調査費用(数千円程度)


証券会社・保険会社も確認対象

郵便物などから証券会社・保険会社が判明している場合は、
それぞれの会社に「契約の有無」や「残高」を照会することが可能です。

また、以下のような団体を通じた照会も行えます。

▶ 生命保険協会:保険契約照会制度
https://www.seiho.or.jp/


● 見逃されがちな「デジタル資産」にも注意

最近では、以下のような資産も相続財産に含まれます。

  • ネット銀行(楽天銀行・住信SBIネット銀行など)

  • ネット証券(楽天証券・SBI証券など)

  • 電子マネー・ポイント残高(PayPay、Suicaなど)

  • 仮想通貨(暗号資産)

  • マイル・サブスク・有料会員権

パスワードが分からない場合は、
スマートフォンやパソコンの解除が必要になるケースもあります。


● 行政書士に依頼できること

行政書士は以下のようなサポートが可能です:

  • 金融機関への照会文書の作成

  • 相続関係説明図・財産目録の作成

  • 相続人間への情報共有用書類の整備

  • 各種手続きの書類サポート

「何を、誰に、どうやって聞けばいいか分からない」
という段階からでも、お気軽にご相談いただけます。


● まとめ

状況 対応策
通帳・証券が見つからない 自宅・書類の再確認、郵便物もチェック
銀行がわからない 全国銀行協会に照会
デジタル資産が心配 パスワードや端末の管理状況を確認
自力で対応が難しい 行政書士に相談して整理を依頼

◆ “見つからない”は放置せず、今すぐ確認を ◆

遺産の調査が進まないまま時間が経つと、
相続人間の不信感が生まれ、
トラブルに発展することも少なくありません。

まずは「どこから手をつけるべきか」──
一緒に整理してみませんか?

お問い合わせはこちらから


当事務所のご案内


事務所名 ならとみ行政書士事務所
所在地 〒631-0022
奈良市鶴舞西町20201207−22FUN2階
TELL 070-8404-5297
受付時間 10:00〜20:00
休日 不定休
駐車場 有り(1台)
アクセス 近鉄学園前駅から徒歩10分
LINE連絡 公式LINEで相談する
お問合せ お問合せ

 

MAP