飲食店を始めるとき、保健所から営業許可を得ることは避けて通れません。
でも、
「どんな設備が必要なのか」
「図面はどこまで描けばいいのか」
など、疑問は尽きませんよね。
今回は、奈良市で飲食店営業許可を取るために必要な施設基準(設備のルール)について、できるだけわかりやすくまとめてみました。
そもそも施設基準とは?
保健所が定める「施設基準」とは、飲食店で食の安全を守るために必要な、建物や設備の最低限のルールです。
厨房の床の素材、シンクの数、手洗い場の位置、冷蔵庫の設置場所など、細かく決められています。これらを満たしていないと、営業許可が下りません。
奈良市で求められる主な施設基準(抜粋)
奈良市保健所が基準として示している主な項目は以下のとおりです
(奈良市外の方は、店舗を管轄する各保健所のサイトをご参照ください)
1.床・壁・天井
- 耐水性・清掃しやすい素材が必要
- 床:不浸透性(コンクリート塗装、長尺シートなど)
- 壁:床から1m以上は耐水性のある素材
2.厨房と客席の区画
- 厨房は居室や客席と明確に区画されていること
- ネズミや昆虫が侵入しない構造であること
3.換気・照明
- 換気扇を備え、十分な通風ができる構造
- 調理作業に支障のない明るさの照明(目安:100ルクス以上)
4.シンク・手洗い・給湯設備
- 二槽式シンク(またはそれに準じるもの)
- 手洗い専用設備(厨房内に1つ以上)
- 給湯設備(お湯が出るように)
5.トイレ
- 厨房や客席から直接出入りできない構造
- トイレのそばに手洗い設備を設置
- 清潔が保たれる構造とすること
6.冷蔵庫・収納設備
- 食品用の冷蔵庫(適温管理できること)
- 食器棚には扉(またはカーテン)をつけ、ほこりが入らない構造に
7.その他
- ねずみ・昆虫の侵入を防止するため、隙間・通気口の対策
- 食品以外の物品(掃除用具など)は別区画に保管
手書き図面でもOK。でもポイントを押さえて
奈良市保健所では、図面の提出が必要ですが、手書きでも問題ありません。
ただし、以下のポイントは押さえましょう:
- 厨房・客席・トイレ・手洗い場などの配置を明示
- シンク・冷蔵庫・換気扇の位置も記載
- 寸法(面積・長さ・幅など)を具体的に
- 扉や窓の開閉方向まで描くとベター
上水道以外(水道水でない場合)は水質検査が必要
井戸水や簡易水道を使用する場合は、営業許可申請時に水質検査成績書を添付する必要があります。
- 厚生労働省指定の検査機関に依頼
- 奈良市近郊では1万円〜2万円前後
- 年1回の検査を継続する必要あり
迷ったら、保健所に相談が一番
物件を決める前に、奈良市保健所に相談するのがベストです。 図面を持参して確認してもらえれば、申請時のトラブルを防げます。
- 奈良市保健所 食品衛生係(はぐくみセンター4階)
- TEL:0742-93-8395
まとめ
奈良市で飲食店営業許可を取るには、設備面で意外と細かい条件があります。 とはいえ、一つ一つクリアすれば、保健所はちゃんと許可を出してくれます。
「この物件で始められるか不安…」というときは、早めのご相談がおすすめです。
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